286 :鬼女日記 2016/09/11(日) 01:30:38 ID:ZDY
兄嫁が最小限の身の回りの物とダンボール一箱を持って嫁いできたのが半年前
物に執着せず、贅沢も言わず、仕事道具くらいしか散らかさなかった兄嫁が
皆が寝静まった時間に何かが写ったパソコンを前にして何かを嘆いて必タヒに兄に縋っている姿を扉の隙間から見てしまった
兄嫁「あぁ、どうしてもダメかしら」
兄「・・・いや、私に言われても」
兄嫁「ダメかしら、やっぱりダメなのかしら」
兄「私からはなんとも・・・」
兄嫁「決して心からいいよとは言ってくれないのね」
兄「無責任には、言えないかなぁ」
座って本を読む兄の膝に縋るようにして兄嫁が嘆いていた
普段あんなに質素な兄嫁があれほど嘆願するような贅沢を!?
それから数日、兄嫁があれほど欲しがるものが気になって仕方なく、先ほど兄嫁が先に寝静まったのを見計らい兄に聞いてみた
「兄嫁さんは何をそんなに欲しがっていたんです?」
兄はきょとんとして暫く何のことだからわからないようだった
仕方なく数日前、こっそり見てしまったことを話したところ
兄「あぁ・・・仕事で嫌なクレームにあってね、ストレス発散に本が読みたいのだと」
本?思わず聞き返したら兄がこちらの疑問を先読みして答えてくれた
兄「あの人はね、本が好きで好きで読み始めると寝食も忘れてしまうほどでね
家のことを二の次にしてしまうからと我慢しているんだよ
本は高いしね・・・かといって古本を買わせると部屋が本で埋まってしまうんだよ」
そう言って兄が兄嫁のダンボールを開いてくれた
中には本しか詰まっていなかった
兄「兄嫁が一人暮らしの頃は小説だけでこのダンボール5個はあってね、今は嫁に来た身だからと減らしてこのダンボールに入るだけの本しか手元に置かないと決めているから」
そんな兄嫁が読みたい小説は外伝など含め22巻から成る架空歴史ファンタジーだそうだ
兄「前はグイン・サーガを読みたいと嘆かれてね
良いと言ってあげたいんだけど彼女が部屋から出てこなくなるのは困るし、現実問題床が抜けてしまうよ」
もともと兄と兄嫁は読書の趣味が通じて知り合ったので、2人がお付き合いしている頃に何度か兄の本を求めて訪ねてくる姿を見たことがあった
兄の部屋に案内された兄嫁は朝の10時から夜の10時までトイレに立つ以外会話もかわさず本を読み耽っていた
本を好きなだけ買ってしまうとあれが日常になってしまう
そう考えると兄と兄嫁の心配もわかるようで、見ているこっちがヤキモキしてしまう
291 :鬼女日記 2016/09/11(日) 02:26:30 ID:CgA
>>286
一ヶ月に一冊って決めて、十二月の大掃除に捨てるってのでは駄目だろうか?
図書館なんかに行ったら、出てこなくなりそうだし…かといって楽しみを奪うのも…。
292 :鬼女日記 2016/09/11(日) 06:20:19 ID:9tS
>>286
電子書籍にして端末の充電が切れたら終わりにする、とか
本は兄が管理してやることをやった後に読めるようにする
読んだ物は期間を決めて順次処分、とかやり様は色々あると思うけどね

極端に感じても兄夫婦間での決め事だからなぁ
外野がおいそれと口出しできないよね
本好きとしては兄嫁さんがいつまで持つか心配ではあるが…
というか、早晩爆発しそうな気がする
296 :鬼女日記 2016/09/11(日) 10:13:42 ID:ZDY
>>291
兄嫁は空き時間に本を読むようにしても、単行本なら一日一冊は読んでしまうくらい読むスピードが速いのです
同じ本を二度読みしたりするほど読み込まれますが、一月に一冊だと2日ともたないんですよ

>>292
兄嫁は目の病気でパソコンの画面でさえ暗くするフィルターをかけないと見ていられないらしく
目を痛めるからと電子書籍は避けているようです
ブルーライトがダメなんでしょうか、テレビも映画も映像化しているものは滅多に見ませんね
夫婦の取り決めに口は出せませんが、兄嫁のあんな姿を初めて見てしまったのでずっと心に引っかかってました
297 :鬼女日記 2016/09/11(日) 10:31:11 ID:MFU
>>296
月1,2で図書館行くのは…?
本ばかりだし、時間が来れば締め出されるし。大きな図書館であれば何とか間が持つと思う。兄もそれくらいであれば許してくれそうな感じはする。
ただ、結局他人の私達がどうこう考えるより兄嫁が一番自分で良い方法を見つけるしかないけれども
298 :鬼女日記 2016/09/11(日) 11:02:15 ID:c8u
本人も夫婦の取り決めに口は出せないって書いてるし、
別にアドバイスはいらんだろ
302 :鬼女日記 2016/09/11(日) 16:02:02 ID:HM7
単行本を1日で読み終えるのは早いね!
以前速読できる人と出来ない人の違いは文章を映像化できるかどうかだと聞いた。
自分は何度も戻り読みしてしまうので無理だ。
303 :鬼女日記 2016/09/11(日) 16:42:58 ID:tS3
同じく速読で読む本に困って一時期古本屋で古文とか旧仮名の古本買って読んでたわ、すぐ飽きたけど
電子書籍とか読めないのは辛いね
304 :鬼女日記 2016/09/11(日) 16:44:31 ID:IX8
連続して読めるなら単行本は一時間位で終わると思ってた。速読は五分くらいかなと……
読んでも読んでも読み足りないのはなんとなくあるよね
305 :鬼女日記 2016/09/11(日) 18:45:09 ID:ZDY
>>297
肝心の村の図書館は本の数がとても少なくて蔵書も偏りがあり
実用書は取り入れも早いんですが、物語となるとここ数年の作品は充実していません
小学校に図書室が無いような地域なので財源的に厳しいんでしょうね

>>302
兄嫁は読んだ内容を映像化する能力に長けていますね
うっかりすると声や効果音まで組み込まれてしまい
「この作品は映像化されてなかったの?あんなに鮮明に記憶に残っているのに」と思い違いすることもありました
306 :鬼女日記 2016/09/11(日) 19:05:29 ID:v1p
>>305
オンラインの図書館(あるいは有料のレンタル?)サービスもあると思います。
317 :鬼女日記 2016/09/12(月) 04:12:29 ID:u2S
286の、本好きの兄嫁さんの話で思い出した。
私も286の兄嫁さんほどじゃないけど、本を読みだすと寝食を忘れるタイプ。
大学に入って、初彼ができた。何度かデートして、ある日彼が
「今度の土曜、うちの家族みんな出かけちゃうんだ。遊びに来ない?」
うおー!少女漫画でさんざん読んだあの黄金パターンがいよいよ私にも!
念入りにお肌の手入れしてw彼の家へ。
元々、本が好きというのでつき合い始めて、彼の家族も本好きというのは聞いていた。
リビングに通されて驚いた。
リビングの壁が一面、天井までの作り付けのスライド式書棚になっていて、本がぎっしり。
家族それぞれの部屋にも書棚があって、リビングの書棚には共有のを収めてあるんだそうだ。
私「わあすごいねー。少し見せてもらっていい?」
彼「いいよ。もう読み終わったのばかりだから、面白そうなのがあったら貸すよ」
私「ありがとー。じゃちょっと見せてね」と、ヤモリのように書棚に貼りつく。
彼はお茶を淹れてくれたり、お菓子を勧めてくれたり、
脇に立って本の説明をしたり、うろうろしたり、
いつの間にか風呂に入っていて上下スウェット姿になっていたりしたのだが、
私はすべてに生返事。
はっと気がつくともう夜。彼の家族もじきに帰宅する。
私は「じゃ、これとこれとこれ、貸してね。なるべく早く返すから」と
20冊くらい借りて帰り(入れる袋も借りた)、
自宅に帰りついてから「あれ?今日の目的は……」と気がついた。
その後、借りた本はできるだけ早く返す主義なので、その20冊を読むのに忙しくて、デートもしなかった。
菓子折りをつけて20冊を返す時、彼から「友達でいた方がいいみたいだね……」と振られた。
でもクラークの『幼年期の終わり』を教えてもらったので感謝している。
他サイト生活系人気記事