174 :鬼女日記 2020/09/11(金) 14:15:30 ID:1z.88.L1
10年以上前のことで、就職の研修が始まったばかりのこと。
指定された部屋に同期みんなで待機していたら教育係の人がドアを激しく開けて入ってくるなり
「××ーーっ!!」
といきなり私を名指し。
何事かと思ったら
「何なの、この書類。番地が書いてないじゃない!」

心当たりがあったので説明しようと
「あの‥」
「今は私が話してるの!」
「ですから」
「黙って聞きなさい!」
「それは」
「言い訳しない!」

社会人失格だの凡ミスは一番たちが悪いだのこの人は若年忄生更年期なのかと思うくらい怒鳴る怒鳴る。
ひとしきり怒鳴りつくしてネタが尽きたのか
「とにかく今すぐ直して再提出なさい!」
と私の目の前に書類を突き付けてきたので一番言いたかった一言を返した。

「大学に番地はありません」
「へっ?」
「その地域すべてがキャンパスなので番地は必要ありません。存在しないものは書けません」
その区画や山全部が大学の敷地なら番地は必要ないから存在しない。
そういう学校も意外と存在する、私の通った大学もそうだっただけのこと。

「だったら最初からそう言いなさい!」
「何度も言おうとしましたが、聞かなかったのはそちらです」
「私が悪いって言うの?」
「すみませんが、今回はそうだと思います」
「まぎわらしいのよっ!」
その人はドスドス足を踏み鳴らして部屋から出て行った。

この教育係、元々私が気に入らなかったらしいんだけどこれが決定打になって研修中は色々やられた。
別のところで「面倒くさい大学出るから恥かいた」とも言っていたそうだ。
そして腰ぎんちゃくタイプの同期の一部にも
「ややこしい大学出るからこうなるのよ」
と陰口をたたかれた。
長い研修が終わってやっと配属、正直ほっとした。

配属先でお偉いさんに紹介された上司と数年付き合って結婚。
夫は転勤がある部署なので、私は結婚を機に退職して夫について全国を回るように。
退職してからも付き合いのあった一部の先輩たちからその教育係が
「私がまだ結婚してないってのになんであいつが」
と相当喚き散らしてたと知りげんなりしたけど、それ以降は顔も合わせることもなく現在に至る。

夫の仕事はコロナを契機に勤務形態は変わったけれどあまり影響のない部署。
同期の殆どが既に退職&転職組だけどその中では結構コロナの打撃を受けた人もいるらしい。
全く興味がなかったけれど、同期の中では独身組も意外といたらしくつい最近、腰ぎんちゃくだった同期から同期会と言う合コンをしようという連絡が来た。
どうやらその教育係が言い出したらしい。
「子持ちのあんたに合コン、なんて言わないから旦那さんの職場とあんたの大学のいい男数人連れてきてよ。
交流会と言う名の同期会も素敵でしょ。
ここはコロナの影響もほとんどない場所だし、もうちょっとしたら連絡するからそれまでに独身男見繕っておいてよ」
ちっとも素敵じゃねーよ。
「面倒くさい大学を出た私の周囲にいる男忄生は全員ややこしい人ばかりだから無理です」
そういって電話を切り着信拒否やらブロックやらを一通り済ませた。

当時の同期で仲の良かった人から
「連絡がつかない!」「せっかく仲良くなれるチャンスだったのに」「自分だけ主婦なんてずるい!」
「教育係から何としてでも男調達してこい! って言われているのに」
みたいな泣き言と愚痴を聞かされたと苦笑交じりの報告を受けたので仕返しにはなったかなと。
仲のいい人たちは連絡が取れるから思い切って携帯を変える決意も兼ねてカキコ